怠け者は今日も眠る

-ディスポエマーの日常-

雑記4/11:未来の音楽家は何をする人になるのか

昨日、新音源のジャケットのデザインを頼んでいる大学の後輩に会ってサンプルを受け取り、色々と話しました。

その時に出てきたこの話がとても面白い。ちょうど最近話題になっているというのが聞けてラッキーだった。

 

www.itmedia.co.jp

 

AIが今は亡き偉大な画家や音楽家の特徴を学んで彼らの新作を作れる様になる未来。

超興味深いですよね。

僕はこれとは全く関係無しに、入力したMIDI信号をリアルタイムで再現出来るロボットプレイヤー達が安価に手に入る様になったら面白いなと思っていました。

 

その手の研究も恐らく、知らないところで進んでいると期待しています。

例えば、かのレイディオヘッドのメインヴォーカル、トム・ヨーク先輩をして「挑戦的な音楽を作ることは彼に任せた」と言わしめたスクエアプッシャー先輩。

彼がロボットを使った超絶技巧音源を作った、という記事はまだ記憶に新しいです。

 

wired.jp

 

「どんなに打ち込みが発達しても人間の手に寄る生演奏の需要は減らない」

 

こう考える人は今、少なくないと思います。

実際フェスやイベントが増えてますし、モノよりも体験を消費したいという需要が高まっていると言われていますよね。

生の演奏の魅力について考えてみると、やはり音の解像度の高さや荒々しい迫力、元の音源には無いミスやアレンジ、そういったものが求められているのだと思います。

そしてそれ故に、打ち込みが発達してもライブの需要がある限り、演奏者の仕事は無くならないと今考える人は少なくないと。僕は思っています。

 

しかし、コレは将来的にもずっとイエスなのか?

僕は限りなくノーに近いと思っています。演奏者の需要は恐らく下がります。

同時に、恐らく作詞作曲編曲録音ミックス、そういったものが人の手によって行われる機会も、(どのくらいの勢いでかはわかりませんが)減少するのではないでしょうか。

 

理由は単純明快、機械が発達するはずだからです。

さっきの記事ほど指や腕が多い必要はないんですけど(笑)、プレイヤーを雇って演奏してもらうよりも安価に、打ち込んだデータを忠実に再現出来るロボットが開発されたとしましょう。

僕のような1人で打ち込んで音楽を作っている人間は喜んで食いつくと思います。

 

なぜなら、わざわざ楽譜を用意したり、それぞれの予定をヒアリングしてスタジオを押さえたり、楽曲ごとに指示を出したりする必要が無くなります。

しかも、ミスすることも理論上はありません。

かつ、お客さんが生演奏に求めているであろう条件もほぼクリアすることが出来ます。

 

例えば、佐野康夫やクリス・デイヴ、スティーヴ・ガッドのドラムをAIに完全に分析させて演奏させることが出来るロボットが実現したら?

ピノ・パラディーノやミシェル・ンデゲオチェロ亀田誠治のベースを「本人抜きの新作」で再現出来たとしたら?

しかも、それが人を雇うよりも安価に手に入る様になったとしたら、わざわざ人に頼んで演奏してもらう必要があるでしょうか?

 

レコーディングの現場でも、「打ち込みではなくリアルな音が欲しい」という要望すら、機械が演奏出来れば満たせてしまうことになります。

作詞作曲、アレンジなんかもAIに学ばせたら、プロフェッショナルレベルのものが簡単に入手出来る様になるかもしれません。

 

イヴの時間、というアニメーションでは、かつてピアノを弾いていたがやめてしまった主人公が描かれています。

彼がやめてしまった理由は、生演奏のコンクールで機械が弾いたピアノに審査で負けたからです。

囲碁や将棋、ゲームの世界ではもう機械が名人に勝つところまで来ています。

そういう未来が、本当に来るんだなと。

 

ちなみに断っておきますが、僕は「音楽に携わる人間なんて全部機械に取って代わられます。ざまあwww」などと言いたいわけではありません。

「リアルタイムで人間が演奏する」という需要は完全に無くなることはないと思います。減ることは確実だと思ってますが。

 

じゃあ何が言いたいのかというと、コレ、すごい面白くないですか?

今打ち込みで音楽作ってる自分が、将来何してるのかまるでわからないわけですよ。

何じゃそりゃっていう。ワクワクしますよ。

産業構造の過渡期に生きてるんだなと。

 

そして、未来の音楽家は何をする人になるのか、というお話ですが、正直わかりません(笑)

ウェブデザイナーなんて職業は10年前にはなかったって言いますし、先の仕事のことなんて想像出来ませんよ。

 

ただ、例えば映画のBGMが生演奏から録音に代わった時。

移動方法が馬車から自動車に代わった時。

そういう「一見どうしようもなく仕事が無くなる」と思わされるような産業構造の変化は、楽しめさえすれば逆にチャンスなんだと思います。

少なくとも僕は今日書いた様に音楽の作られ方が変化したとしても、自分にはきっと音楽関係で出来ることがあるのだと信じています。

 

AIに学ばせたら富樫先生の新作が読めたりするのかなぁ。

そうだとすれば、消費者観点からすれば最高の話だなぁ。

 

さて、今日は友人の誕生日なのでプリンを作っています。完成したら渡しに行ってレモネードのシロップでも作ろうかな。

ジャケもほぼ完成で音源リリースが現実的になって参りました。

これからの活動も要CHECKやで!

それでは今日はこの辺でばいちゃ!