怠け者は今日も眠る

-ディスポエマーの日常-

6/1

日記は毎日続けることに意味がある。

ここのところ憂鬱に感じることが多い理由を事務的に挙げていきたい。

 

①前進が感じられなくなって来ている

 

これまではひたすら曲を作っていれば良かったが、売る・広める段階に入ってきて長期的な視点、戦略を求められている。

曲が完成すれば欲求が満たされていた今までは、つまり自分の中でのミッションが「自分が考えるいい曲を作る」ことだった。

 

しかしこれからは、「自分が考えるいい曲を(なるべく多くの)他人にいいと言ってもらう」ことがミッションとなる。

これはなかなかハードルが高い。

最近読んだ本に拠ると、「新製品のほとんどが最初は売れない」んだそうだ。

いわゆるイノベーター・キャズム理論の話。

普通は多くの人は実績も肩書きも無い新しいものには手を出さない。

革新性を評価するイノベーターと、新しく、良さそうなものをいち早く嗅ぎ付けるアーリーアダプター

これらの人種と残りのマジョリティの間には購買意欲とその価値観に大きな差があると。

そしてそのイノベーターとアーリーアダプターは全体の2割しかいないと。

 

昨日書いたような音楽好き云々の話にも関係していて、音楽好きの中でもそもそも2割程度しか音楽が良ければ飛びつくような人はいない可能性が高い。

そりゃハードルも高くなるという話。

以前の記事でインターネットによってイノベーターが多様化、マジョリティは各クラスタに分散したのではないかと書いたことがあるが、そうだとしたらなおのこと、自分の音楽を良いと言ってくれる人を見付けるのは難しくなっている。

 

地道な活動の中でも、古い刑事物足を使った捜査のようにどんなに小さな可能性でも総当たり的に潰していくようなものを採用することは出来ないと思う。

時間が沢山あれば、もしくは人的資源が豊富ならその選択肢はアリだと思うが、僕にはそのどちらも無い。

より効率的なやり方を考える必要がある。それは多分間違ってない。

もちろんそれにしたって、長期的視点を持って地道にやっていくことには変わりはないんだけど。

 

となってくると一体何をすればいいのか、どんな努力が必要なのかがイマイチ見えて来ない。

どこにどうやって届ければ自分の音楽を好きと言ってくれる人に出会えるのか。

どちらかと言うと路上に出たりライブハウスに出演するよりもやはりネットの力に頼るのが吉ではないかと今のところは思っている。

ただそれも自分1人で完結するような話ではなく、手伝ってくれる人がいなければ出来ない。

そして時間がかかる。だから前進を感じることが出来ない。そこが憂鬱の根幹にある気がする。

 

自分の曲の歌詞で「毎日をどうでも良い作業でこなして何かしたつもりになって」というのが出てくる。

それじゃん。俺それになっちゃってるじゃん、と思ってしまう。良くない状態である。

 

 

②ストレス発散がうまくいっていない

 

SNSなどで承認欲求を満たすことが出来る様になり、消費の方法も多様化。

消費するだけでなく誰もが発信することの出来る現代において、

多くの人と同様、僕も「何者かでありたい」という欲求を抱えている。

というか、その欲求を満たす為に音楽を作っている側面は強い。

そして、今音楽を作ることから売る方向へシフトしたことで、自分が何者かである、という承認が出来辛くなっている。

結果が出ないから自分を誉めることも出来辛い。他人に誉めてもらうこともあまり出来ない。

そしてそういったストレスを誰かに話すタイミングも無い。

なぜか週末忙しく予定が入っていたりする。これまではそうでもなかった筈なのに。

話が戻ってしまうが、仮に友人に会うことが叶ったとしても、これまでは明日から頑張ろう、で音楽作ってれば良かったが売らなきゃいかんというのはなかなかにしんどい。

 

やはり、現段階で出来るのはCDの手売り、カバー音源の制作、MVの完成待ち、くらいなものだろうか。

この間新宿で路上ライブ初敢行しようとして1分半で警察に止められたのにCDが2枚売れたのはマジで奇跡的だったが、そんなのが何回も続くとは思えない。

何より都心が遠い。

それに、誰も足を止めない場所でひたすら自作曲を歌うほど自分は心が強くない。

というかみんなよくやれるよなと思う。

意味が無いとは思わないので定期的にやりたいとは思うが、今のこの憂鬱を引きずったままやるのはあまり良くない気がする。

 

何だか一生懸命に憂鬱だと言っているだけになってしまった。

どうにもネガティブになってしまうタイミングが多い分、すっぱり忘れて人生を楽しむタイミングがあってもいいと思っています。

ので、今夜はもうダラダラして余暇を楽しもうと思います。

アディオス。