5/2 月次報告
春はやはり憂鬱になる。
冬が終わり、少しずつ暖かくなってきて体感的な生きることの喜びを多くの人が享受出来るようになり、世の中は浮かれ出す。
その浮かれっぷりと自分との圧倒的な差に、気が参ってしまうのだと思う。
先月何を作ったかがもう既に思い出せないが公開された動画。
やってきた季節性の憂鬱と共に、制作スピードは圧倒的に落ちてきている。
SONY主催のゆるミュージック協会お披露目イベントという場でガジェットを使用したパフォーマンスをするために作った曲があるが、何かいい公開方法がないか考え中。
今月はとにかく何もしなかったなあという印象。
にも関わらずグイグイ増えていくSNS上の数字。
youtube / 1573→2475
instagram / 1040→1151
twitter / 3704→3788
インスタが伸びてんなーとか思ってたんだけど見てみるとtwitterもまあまあ伸びていた。
YouTubeが何か本気出してきててビビる。
最近海外からの反応が多くて、非常にいい傾向。
ソニーのイベントの時に梶Pとも話したけど、これからは海外へのアプローチはまず間違いなく必須になるので。
この間Kaz skellingtonことカズスケリントンさんと話してて本当に同意したけど、原盤取られて月給もらいながら音楽やってる人たちが日本音楽界ヒエラルキーの上層っていうのは若干正気の沙汰ではない。
契約解除したら何の収入も無くなるとかシャレにならん。
根本的な改善のためには業界内の慣習を変えていくこと。
作り手側がビジネス意識を持ち、そしてその持っている人間及びチームが成功した上で持っていないワナビー達の蒙を啓くこと。
そのためにはやっぱり海外勢へのアプローチって必須だと思うわけです。
利益を増やすためには国内需要を満たすだけじゃもう無理があると思うから。
僕のようなタイプがアプローチすべき「音楽がちゃんと好きな人」層って、世界的に見てもそんなにたくさんいないと思うんです。
ましてや日本では・・・という話にどうしてもなってしまう。
別にディスるわけでも悲観しているわけでもなく、事実としてそうではないかなと思っているという話です。
業界の慣習を変えるっていうのは要するに、賢い大人達に「新しいやり方でもあなた方もちゃんと儲かりますよ」と言えないといけない。
いくら正しい(と僕が思っている)ことを正論な感じで言っていようと、今までのやり方での成功体験を捨てきれない大人達が今すぐ全員消えてくれるわけでも、考え方を変えてくれるわけでもないから。
ならば相手にもメリットがあるということをちゃんとわかってもらうしかないよねっていう。
言うは易しってやつではあるけど。
日本国内でもそうだし世界中で見れば、才能のあってかっこいい音楽作ってる人って本当にわんさかいるからなあ・・・。
Blue in Greenがやたらと伸びてるのは恐らく字幕が入ってるからではないかと思っているのでその辺も試行錯誤していきたい。
前から言ってるけど、僕は世界で活躍するミュージシャンになるって言う目標から基本的に一つもブレてはいないと自分では思っています。
と言うかこれを書くことで明らかに自らを鼓舞しようとしてるな。。
まあブルージャイアントで大くんがやってることと同じだよな。。
あと今月思ったことは、「プロのアドバイスと素人の感想は耳を傾けるべき。プロの感想と素人のアドバイスは聞いちゃいけない」と言うやつ。ものすごい同意した。
仮に意図したものでなくても、物の弾みと言うか何も考えずにした発言が結果的にそうなっている場合もあって、どちらの場合も当然こちらからするとマジでお前何様だよと思うものなんだよね。
全部わかってくれとは言わんけど、僕はどちらかというと黙って聴いてもらって、どこかが気に入らないのならそれを理由に聴くのはそっとやめて他の好きな曲を探してほしい方です。
「もっとこうしたらいいのに」的なことは、言ってくれるその気持ちや姿勢に関してはもちろんありがたいけど、それは例えば制作費を出してくれるとか一緒にリスクを負って初めて許されるタイプの発言だとも思うので。
そんでもってその人に制作費を出して欲しいかどうかすらもどちらかというとこっちが決めることなので。
基本的には応援してくれる人が増えて本当にありがたいしいい方向に進みまくってて自分でもマジでイケイケですかSUKISHAおじさん?と言う時はあるんだけど、お母さんが作ったご飯食べて文句言ったらさ、「文句言うなら食うな」ってなるわけじゃん。
本質は何かっていうと、「人の作ったコンテンツをタダ同然で消費するわけだから、それなりの扱いしか受けられないよ」という話だよね。
むしろ至らない点は理解しつつもそっと寄り添って成長を見守る感じの方が、リスナーのあり方としてイケてるし好きだし遥かに現代っぽい。
書いていて思ったけど、
タダ同然で消費出来る人→対価は支払うものの等価交換的に消費する人→共同制作者
というグラデーションレイヤーのどこかにみんないるのかもね。
全然話は違うんだけど、自分でも物の弾みで人を傷付けてしまった案件があったので記しておこうと思うの。
この間ライブした時に、共演者のバックDJって人と挨拶することがあったんだけど、「バックDJってボタン押すだけでいいからまじ楽でいいっすよね」って言ったら傷付けてしまったみたいで怒ってたという。
マジで文面だけ見ると「いやそれはお前が悪いだろ」って思うかもしれないんだけど、別に煽りたかったわけでもなくて、本当にそう思って気軽に言ったのよ。
もっとちゃんと説明すると、「仕事は楽してお金もらえるのが一番いい」って僕自身は思っていて、バックDJって多分いわゆるギャラをもらってする仕事の中でもかなり楽な部類で、そういう意味では「非常に優秀な仕事」のはずなのよ。
だから「優秀な仕事がもらえてうらやましいです」っていう意味で言ったのよ。
そしたら「楽じゃないしちゃんと一生懸命やってますから」みたいな感じになってしまったんだと思うんだけど。
日本人って本当に真面目で勤勉な人が多いよね。
アメリカとかだったら、同じこと言われても「そうだろメーン?マクドーナルドで安物のフライドポテトに塩を振るよりボロい商売だぜ、ヒャッハア」くらいの返答返って来そうじゃない?
まあ多分、DJの人たち全体がそういうDJのイメージみたいなものと戦ってるんだろうね。
気にしてなかったら怒らないと思うし。配慮に欠けた発言だったなーと。
意味合いを誤解されてしまったというのはあるけど、世の中には例え本当だったとしても言っちゃいけないことってたくさんあるからね。
ハゲとかデブとかブスとかね。気を付けないといかんですね。
あと今月印象的だった出来事といえばこれ。
showmore目当てできてた女の子とライブ後に話してたらLINEのプロフィールの音楽がBlue in Greenで、「それ作ったの俺っす」って言ったらマジですかってなったのが昨日のライブのハイライトです
— SUKISHA (@sukisha_jpn) April 30, 2019
これ、もちろんすごく嬉しいんだけど、「LINEのプロフィールにするくらい気に入ってる曲なのに作ってる人のことを知らない」っていう現象が普通に起きてることが結構驚きだった。
ミュージシャンなんて人種はすぐ自分の好みに傾倒してしかもそれがワールドスタンダードだと勘違いしてしまう生き物で、まあそれは美徳でもあるんだけど、一般リスナーの感覚を想像してみるっていうのも大事なことだから、いい経験になった。
あとはマネージャーをやってくれるという人が一回見付かったんだけど、色々あって一旦白紙になるって出来事があったな。
これに関しては本当に誰が悪いって話でもないとは思うけど、申し訳ないなと思ってます。
自分に期待してくれてる人がいるということをちゃんと実感出来て励みになったです。
自分に今本当に必要なのは、マネージャーとプロモーターだろうね。
今のところ広告も全く使ってないしメディアなんかにも一度もまともに載ってないからね。
その辺うまいこと形になるといいですね。
さて今月はとりあえずMVにしたい曲を作る。
それ以外はまあ見切り発車で何とか。まずは部屋の掃除からだな。
そして最後に4月読んで面白かった漫画。
軍靴のバルツァーからの流れで戦記物に手が伸びたと思われる。
中世くらい?の兵器もアナログで情報戦がまだ高度ではないタイプの制約で行われる戦争と、国々の政治、それに関わる人たちの心理描写や変化。
王道的ではあるけど、世界観の圧倒的な作り込みとあとは緻密な絵がすごいよね。
一生かけて完結する気なのではないかと。気合がすごい。
働かないふたりは割とリアルタイムで連載読むようにしてるんだけど、ふみふみこ先生も新作をくらげバンチで連載してて、それが面白いので久しぶりに。
それぞれの理由から女装を日常的に行う中学生三人が触れ合う人々の中で変化していく様を描くいい話。
出てくるキャラみんなちょっとずつ狂ってるというか、普通じゃない感じが好きです。
人間が物語として消費出来るものの中で王道的なものってやっぱり「若者の成長」なんですよ。
ハッピーエンドで終わるし、10巻完結だし、オヌヌメ。
基本的に説明不要の漫画だと思うんだけど、恥ずかしながら未読だったところ友人が持っていたので借りて読みました。
めちゃおもろい。
サブカル感というか、メタ的な発言だったり価値観なんかの主張をちょっと難しい言葉を使って弁が立つ感じでキャラに喋らせるのとか、そういうのが多くて漫画読者の中でもビレバンに並んでる漫画が好きな層が好きそうな漫画だなと思いました。
ちなみに僕は好きですがサブカルという言葉も別に好きではないですしそこに属する類のコンテンツを精力的に消費していくタイプでもありません。
4月はそんな感じだったね。
本日のおべんちゃらは以上です。